ここでは私が実際1年以上使用しているオカムラのContessa II ( コンテッサセコンダ )について完全レビューをいたします。
私はインテリア業界で10年以上のキャリアをもち数多くのワークチェアを取り扱ってきました。
その中でもコンテッサは秀逸なチェアです。
Contessaの購入を迷われている方の参考になればと思います。
目次
所感
メリット
- 最高の座り心地
- スマートオペレーションがとても便利
- 大きくて感触のよいアームパッド
- 気持ちのよいリクライニング
デメリット
- 大きい
まず所感ですが、一言言うとめちゃくちゃいい椅子です。
間違いなくワークチェアの最高峰。
オカムラの技術、イタリアのデザインがつまった傑作チェアです。
私はインテリア業界で10年以上仕事をしていて、数多くのチェアを試してきましたが
コンテッサを上回るようなチェアはほとんどなく、間違いなく世界有数のチェアです。
座り姿勢というのは実は体に大きな負担をかけるのですが、コンテッサは体への負荷を最低限にしてくれます。
作業中にはしっかりとサポートしてくれて、休むときはソファのようにくつろげるチェアです。
座が最高で腰や肩の痛みが消えます。
そしてリクライニングがなんとも気持ちがいい。
慣れてしまうとと他の椅子に座れません。
座の上下とリクライニングがアームレストにあるレバーで調整できるのですが、めちゃくちゃ便利で
アームレストも大きくて使い勝手がよく、十数万円しますが高くない買い物だと思います。
唯一の欠点といえば若干自分の体、部屋に対して大きい点。
購入の際には部屋に対するサイズ感は確認されることをおすすめします。
コンテッサはアメリカでもかなり売れているようで、海外向けに開発されたからなのかもしれません。
とは言え、デザイン、機能、座り心地どれをとっても最高のチェア。
自信を持っておすすめします。
Contessa II(コンテッサセコンダ)とは
Contessaはオカムラが2002年にヨーロッパ最大の家具展示会オルガテックでデビューその後世界中で販売されているチェアです。
2012年にそのアップグレードバーションContessa II (コンテッサセコンダ)が発表されました。
ちょうどその1年前にワークチェア最高峰と名高いハーマンミラーのアーロンチェアがアップデートバージョンのリマスタードをだしたばかり。
私が知る限り、オフィスチェアで2ndジェネレーションが存在するのは世界でアーロンとコンテッサだけです。
それだけこの2つのモデルは売れているということだと思います。
10年以上売れ続けるチェアは本当に奇跡的です。
その一つが日本の椅子ということに日本人として何故か少し誇らしくなるほどです。
デザインはイタリアのインダストリアルデザインの名門ITALDESIGN。
そもそもはイタリアを代表するインフダストリアルデザイナーのジョルジェット・ジウジアーロが初代コンテッサをデザインしています。
セコンダはそのデザインを受け継ぎよりスリムに軽快なデザインに仕上がっています。
ジウジアーロは車のデザインの巨匠。マセラッティ、アルファロメオ、アウディなど多くのカーデザインを手掛け「折り紙細工」と言われる直線とエッジの利いたデザインで特に1970年代に一世を風靡したデザイナーです。
コンテッサの流線型の美しいフレームやパドルシフトを彷彿させるアームはカーデザインから来ているのかもしれません。
ブランド力こそ欧米メーカーに及びませんが質、デザイン、座り心地どれをとっても世界トップクラスのワークチェアがコンテッサです。
Contessaのここがすごい
スマートオペレーションアーム
コンテッサの最大の特徴はスマートオペレーションアームレスト
アームレストの下にレバーがついていて、これで座の上下とリクライニングを操作できます。
通常こいったコントロールレバーは座の下について扱いにくいのですが、コンテッサはこれがとても楽ちんです。
始めはこういったギミックは使っているうちに不具合のもととなると考えていましたが1年以上使った現在でも全く問題なくスムーズに動いています。
もうすべての椅子がこの機能つけるべきと思うくらい快適です。
クッション座
コンテッサの座はクッション座とメッシュ座がありますが、クッション座のつくりが素晴らしい。
クッション座は異硬度ウレタンという芯材が使われています。
クッションの硬さが座の部分によって異なるのです。
後ろの方、体重が一番かかる部分は固めに、先端のあまり体重がかからない部分は柔らかくつくってあります。
細かい。この細かさが極上の座り心地を実現しています。
自然で心地良いリクライニング
これは言葉や文字で伝えるのが非常に難しいのですが、リクライニングが心地いい。
なんというか、とても自然で反力というか動きが丁度いい。
アンクルチルトリクライニングといって足の「くるぶし」を起点に倒れ込むように設計されているそうです。
このリクライニングがなんともいい感じです。
一番深いリクライニングでは完全に体をあずけてソファのようにリラックスできます。(ただしこの場合ヘッドレストがあるとさらによい)
一人暮らしだったら無駄にソファとか買わずにコンテッサ1脚あればよい気がします。
美しいデザイン
コンテッサとはイタリア語で伯爵夫人の意味です。
その名の通り、エレガントで美しいシルエットです。
部屋をきれいにしたくなります。
特に横から見た格好が個人的にお気に入りです。
背のカーブとそれをなぞる流線型のフレームがいいですね。
メッシュ背の弾力が絶妙
コンテッサのメッシュは他のメッシュチェアのメッシュに比べてファブリック感があって心地いいです。
通常のメッシュチェアはプラスチック感がもろにあって反発を感じますが、コンテッサのメッシュは反発というより吸収している感じがします。
おそらく、このメッシュにもこだわりがあるのだと思います。
細かく見ると弾性のあるプラスチックとファブリック繊維が入り組んでいるのがわかります。
その後よく調べたらやはりこのメッシュ只者ではなく、京都西陣創業の川島織物という伝統のある織物メーカーとの共同開発されたものとのこと。
日本製造業の結集ですね。すごい。
スペック
サイズ
コンテッサはわりと大きめなワークチェアです。
脚周りは直径70cmと一般的なオフィスチェアと大差ないのですが、座と背が大きめです。
小柄の女性ですと少し持て余すかもしれません。
調整機能
- 座の奥行き調整
- 背のリクライニング(ロック可能)
- リクライニングの強弱調整(4段階)
- 座の上下昇降
- アームレスト(4D、上下、左右、振り子、前後)
エルゴノミックチェアに必要な調整機能はもちろん全て搭載されています。
コンテッサがすごいのはこれらの調整機能がすべて一段上のレベルで簡単につかえるように設計されている点です。
座:クッションかメッシュ
座はクッションかメッシュが選べます。
個人的には断然クッションです。異硬度ウレタンが秀逸です。
座り心地だけでいったらクッションで間違いないです。
ただ、熱がこもるのがいや、見た目がメッシュの方が好きということであればメッシュもありですね。
アクセサリー
ランバーサポート
腰の部分のサポートを強化するアクセサリーです。
個人的にはなしでも十分メッシュの反力で支えられていると思いますが、お好みで。
後から取り付けることもできるのでまずはなしで買ってその後検討するのもありです。
ヘッドレスト
通常の仕事姿勢であれば特に不要と思いますが、リクライニングをマックス倒してゆっくり休みたいときにはあると至極の時間を過ごせます。
メッシュタイプのものと小型の可動するものがあります。
リラックスするだけならメッシュタイプ、少し背を倒したまま作業する際のサポートとして使うなら可動式のものがおすすめです。
ハンガー
まあ、個人的にはいらないと思います。
カラーオプション
フレーム
プラスチックフレーム:白か黒
アルミフレーム:ポリッシュ、ブラック、シルバー
白のプラスチックフレームを選ぶとアルミの色は自動的にポリッシュになります。
黒のプラスチックフレームはどのアルミフレーム色も選べます。
白フレームのなかなかかっこいいですね。
背座
13色から選ぶことができます。
お好みで。
汚れが気になる方は濃い目の色を選ぶことをおすすめします。
初代コンテッサとコンテッサセコンダの違い
ランバーサポート
初代コンテッサはランバーサポート付きがデフォルトでしたが、セコンダではオプションとなりました。
個人的にはランバーサポートなくても腰へのサポートは十分でした。
フレーム
コンテッサならではの特徴的なアルミフレーム、背のプラスチックフレームどちらもスリム化しています。
Contessa IIを使っていて初代をみると少しぼてっとした印象を受けます。
座
初代のコンテッサのクッション座には異硬度ウレタンが採用されていません。座の硬さは均一です。
この違いだけでも個人的にはセコンダを買う意味はあります。
アーム
アームが2Dから4Dに更新されています。
2Dとは上下、振り子ができるアーム。セコンダは4Dで、追加で左右、前後の調整ができます。
そして上下調整もこれまでなかったボタン式となり調整がしやすくなっています。
唯一残念なのはアームパッドの素材。これは個人的には初代の方が手触り感が好きでした。
色
セコンダになり、白フレームが追加されました。
色味もよりモダンな展開となり一新しています。
値段が高い?中古品は?
コンテッサは間違いなく最高のワークチェアです。
ただ値段もそれなりにするので購入を躊躇する人も多いと思います。
個人的には高くとも購入する価値のあるチェアだと思います。
コンテッサは通常10年以上は保ちます。
以前私の取引先の方で初代のものを8年以上使っている方がいて状態をみましたが
使用感はもちろんあるもの機能は全く問題ありませんでした。
10年以上使うことを見越せば個人的には決して高くない買い物だと思います。
そしてコンテッサはリセルバリューが高いです。
コンテッサは他のチェアに比べて長らく人気があり中古価格があまり下落しません。
中古で買おうとしても状態がいいものは10万円近くします。
仮に購入後に手放す必要がでてきたら高くでメルカリなどで売れます。
そのため、コンテッサを買うなら中古でなく新品購入をおすすめします。
折角最高峰の椅子を買うのに、色も選べない、誰かがたっぷり座った椅子を買うのはテンションが下がります。
それより自分が好きな色、スペックで新品を気持ちよく使って、不要になれば売ればよいのです。
価値あるものは値段がさがりません。
少しでも安い中古品を探すより、自分がほしい最高のものを手に入れて大事に使って
リセルバリューをさげない方がよっぽど賢い選択です。